6 月も終わり、入塾してから 3 ヶ月が経過しました。
入塾前は「すぐに飽きて、エンジニアに戻ってるかも」と周りに保険をかけていましたが、環境にも恵まれて、楽しい毎日を過ごせています。
目標としている無遅刻無欠勤も順調に達成できており、これからも体調を崩さず通い続けれるといいな。
ついに道具が届きました。
去年は道具が届くのがかなり遅れていたそうですが、今年は 6 月末に届きました。とはいえ、まだ鑿(ノミ)など、一部の道具はまだ届いていません。
以下の道具が届きました。
道具は届いたものの、そのままでは使えないものも多く、仕込んで初めて使えるようになります。ノギスや直尺は届いた次の日から実習で使っていますが、他の道具類は仕込み方や使い方がわかっていないものも多く、ほとんど今は触っていません。
こうした道具類は技術講座で仕込み方を教わってから、使っていくことになります。
先日、第一回の道具講座として、一分鑿の冠(かつら)の仕込みを行いました。
購入した鑿は追入鑿と呼ばれる鑿で、木材同士を組ませる穴(仕口、継手)を加工するのに使います。加工の際は、柄の部分を玄能で叩いて使います。柄の部分には冠と呼ばれる、金属製の輪っかがはまっており、そのままでは使えないため、この冠を仕込んでいきます。
冠の目的は柄の部分の保護です。柄は木製なので玄能で叩くとそのうち割れてしまいます。そのため、冠で割れないように保護しています。ただ、仕込まずに冠と柄を玄能で叩いていくと冠も潰れていってしまい、さらに冠自身が柄を削ってしまうので、その目的を果たせません。
そこで、柄の部分を削り、冠をはめ込み、さらにその上から柄の部分を叩いて伸ばし、冠の部分に柄が被さるようにすることが最終目標です。
柄を削りすぎると冠が沈みすぎて、叩いて伸ばすのがかなり大変だったり、逆に出ている柄の部分が少ないと被さるだけの木が足らなかったりします。柄の中心を叩いて、少しずつ外縁に向けて伸ばしていくのですが、端を叩くと潰れてしまいます。写真の通り、結構潰れちゃってます…。
道具の仕込みが始まると、ついに職人修行が始まった感じがします。いい仕事はいい道具から。これからは隙間時間で道具の仕込みを行うようになるのかな。鑿の仕込みは冠以外にも裏押しや刃の研ぎがあったりするみたいなので、そちらも楽しみ。
工房の機械を借りて、棚づくりを進めています。
リップソー、手押し鉋台、自動鉋台、ギャングソーを使いました。講座で話を聞いただけでは、何をするんだっけ?と思うことが多く、実際に機械の周りをうろうろして思い出すことが多かったです。
スタッフに何点か注意事項を確認され、うまく答えられなかったり、どうするんだっけ?と思い出すことも多々ありましたが、実践することで定着するものなんだろうなという感覚を持ちました。説明だけを聞いて理解するのは難しく、実際に加工していくことで得られることがあるなと感じました。
どの機械も正しく加工するために事前の設定が重要ですが、手押し鉋台で平面かどうかを確認する方法、ギャングソーの送りや刃の設定方法などいきなり出来るようにはならないので、何回も試してみることで、自身の経験値として蓄積され、実習などでも活かされるようになると思います。
実際、最近では実習中に「これを厚さ 〇〇 ミリで自動通して、矩出ししておいて」みたいに指示を出されるようになってきました。これまではスタッフが事前に設定していた機械で作業を行っていましたが、簡単な設定などは少しづつ塾生にも任されるようになっています。
さて、棚づくりの進捗ですが、すのこ部分の製材をしてみましたが、数が足りておらず、追加で製材する予定です。精度はあまり気にしていないのですが、厚さが数ミリ足りてなかったりするので作り直そうか検討中。材の長さや厚みがバラバラなので加工に手間取っている感じです。第 2 弾の製材は来週にでもやろうかなと計画中です。
今週はこんなところです。