9 月に担当したアイテムで初めて針葉樹を扱いました。
針葉樹は広葉樹に比べて柔らかいという特徴があります。
そのため容易に傷つきやすいのですが、すぐに削れるので修正もしやすく、多少の傷があっても機械加工の過程で削り落ちていきます。
ただし製品が完成に近づいていくと丁寧に扱わないとすぐに傷になってしまい、上手に修正しないと全体の形が崩れてしまいます。
製品としてはとても繊細で、扱いが難しいと感じました。
知識としては知っていたものの、実際に扱って初めて気づくこともありました。
最近担当しているアイテムでは仕込み作業を行なっており、インパクトドライバーで外注の部品を取り付ける作業を行なっています。
インパクトドライバーでひたすらビス留めを行なっています。
全く経験がなく、ビスのネジ頭を空回り(「ビスをなめる」というらしいです)して、ネジ部を潰してしまってました。
なかなか感覚が掴めず、初日は苦しみましたが、慣れてくるとちゃんとビスを締めれた時が嬉しく、作業的には楽しめました。
数日経つとなめる回数も減ってきて、上達を感じました。
木工をやっていく以上、こうした電動工具を扱う機会も増えると思うので、このタイミングで学ぶ機会が与えられたのはラッキーでした。
休憩時間や実習後の時間は鑿の研ぎに使っています。
木工をやってみたいと思った理由も木組みの動画を見て作ってみたいと思ったことが原点でもあるので、切れる鑿を研げるようになるというのは私の中でかなり優先度が高いです。
毎日 30 分程度でも研ぐようにして、少しづつ上達しています。
つい最近、やっと切れるかも?くらいの鑿が研げました。(理想にはほど遠いです)
鑿の研ぎは研いでも研いでも進捗がないことが多く、無為に時間を浪費している感じがして憂鬱になることが多いのですが、進捗が少し出たことで少しホッとしています。
研ぐのに飽きた時はほぞ穴を掘っています。
鑿自体がそこまで切れないのでキレイに掘れないのですが、数をこなすことで得られるものもあるかもという期待で掘っています。
以前掘った時は刃が斜めになってしまった鑿で掘っていたのですが、最近修正して幾分かマシになったのでその点は掘りやすくなっていました。
ただし、刃先が以前より丸くなっていたのと刃の角度もかなり大きくなっていたので鑿が材に入っていかず、玄能でかなり叩かないといけない状態になっていました。
大きな力を込めて叩くと材をクランプで固定していても動いてしまい、ちゃんと掘れません。
結局、ちゃんと切れる鑿が必要だなとなり、研ぐ作業に戻りました。
最近は明確にモチベーションの低下を感じており、モチベーションの維持の難しさを感じています。
たくみ塾に通う強制力は全て塾生自身のモチベーションに依存しています。
給金があるわけでもなく、罰則があるわけでもありません。
休みたければいくらでも休めますし、ある日突然来なくなっても塾はいつも通り稼働します。
塾に繋ぎ止めているモチベーションが切れてしまうと、簡単に辞めてしまいそうだなという印象を持ちました。
塾生活に慣れてくる 9 月くらいに塾を辞める人が多いみたいです。
私は妻を連れて高山に移住してきているので、強制力は他の塾生に比べて強く働いているように感じます。
課題がうまくこなせない、実習中によく怒られる、塾のスタッフや塾生との人間関係、将来やりたいことへの漠然とした不安、金銭的事情。
これらを上手く乗り越えるのは見た目よりもかなり大変で、私自身苦労しながらなんとか乗り越えている状況なのですが、他の同期が頑張っているのを見ながら元気をもらって頑張っています。
最近はどうやってモチベーションを維持するのかを考えることが多く、その答えとして心がけているのは木工を楽しむことです。
前述の通り、木工を始めるモチベーションにはキレイに木を組めるようになりたいというのが原点にあるので、それを思い出して楽しむこと。
塾では木工のリアルをこれでもかと見ることになりますが、私がワクワクした木工の世界も大切にして、どう実現させていくかを考えること。
木工初学者ということを思い出して、ゼロベースで疑問を持つこと。
いろんな本を読み、知識をどんどん蓄えて実践してみること。
最近はこうしたことを意識して、ワクワクすることを意識しています。