年始から引き続き、板組の小箱の製作が続いてました。
(実は既に完成しているのですが、報告はまた後日します)
私は妻のアクセサリー類を入れるジュエリーボックスを製作しました。
接ぎと書いて、はぎと読みます。
幅広の板を製作するときに用いる技法のことで、複数枚の板を圧着させることで幅広の板を作り出します。
テーブルの天板などに用いられるのは一枚板という印象が強いですが、一枚板が取れるほど大きな径の木材はとても貴重なので高級品です。
近年流通している木材は小径木が多いため、キチンと板を接いでキレイな板を成形する技術は必須とも言えます。
今回製作したジュエリーボックスは縦横200mm程度の鏡板と底板が必要になるため、板2枚を接ぎ合わせました。
接ぎ方にもいろいろ種類があります。
テーブル天板のように高い強度が必要なものは 雇い実接ぎ と呼ばれる方法で接ぎますし、今回のような短い材料を接ぐ場合は 芋接ぎ で接いでいきます。
芋接ぎは一番シンプルな接ぎ方で、平滑な面に接着剤を塗って、クランプ等で圧着させることで強度を実現します。
書いていることは単純で簡単そうなんですが、接ぎは奥が深そうです。(まだ習得できてない)
DIY レベルであれば簡単なんですが、製品となると板が接合面で割れてしまう(いわゆる接触不良)になるとブランドの信用問題に関わります。
しっかりと強度を持たせるためのポイントがいくつか存在します。
とにかく、2枚の板を合わせた時に材料間がピッタリくっついていることが肝要です。
普段の実習でも矩出しは行っていますが、接ぎに用いる材料はそれ以上に気をつかいます。
スタッフに色々とアドバイスを頂きました。
などなど細かいテクニックを教えていただきました。
手押し鉋台と格闘すること数時間、ようやく満足する接ぎ面を作り出すことができました。
接ぎ面が取れたら、次はポニークランプを用いて圧着していきます。
こちらも初めて行う作業のため、色々と指南していただきました。
慣れないながらも手伝ってもらいながら、なんとか2枚接ぎができました。
次の日までそのまま放置して完成。強度もまずまずといったところです。